歯科処置

伴侶動物において2歳までの70%の猫と80%の犬は何らかの歯周病の様相を呈していると言う報告があります。
口腔疾患は口腔内の細菌により心臓病、腎臓病、糖尿病などの全身性疾患につながることもあります。

下記の項目に一つでもあてはまるような事があればすぐにご相談ください。

ワンちゃんネコちゃんにこんな症状はありませんか?

  1. 片側の歯だけで物を咬んでいる。
  2. 食事中に頭(顔)を右(左)に傾ける傾向がある。
    ※口唇、耳、眼、唾液腺、脳神経障害が認められる場合がある。
  3. 食事中に奇声を発する。
  4. 固いものを食べなくなり、軟らかいものをだけを食べる傾向がある。
  5. 口を開こうとしなくなった。
  6. 口周囲を触られるのを嫌がるようになった。
  7. 食事時間が長くなった。
  8. 食欲はあるが食べにくそうにしている。
  9. 頭を良く振る。
  10. 食後に食べた物をすぐ出してしまう。
  11. 前肢の先の皮膚や毛が濡れている、もしくは茶色になっている。
  12. 前肢で口周りを気にしてぬぐうしぐさをする。
  13. 口を地面や床に擦りつけている。
  14. 食事中にご飯をよくこぼしている。
  15. 最近性格が狂暴になったり、怒りっぽくなった。
  16. 物を食べているとき以外でも歯や顎をガチガチ鳴らしている。
  17. 鼻出血が出るようになった。
  18. 口から最近よだれが出るようになった。
  19. 口から出血が出るようになった。
  20. 口臭がひどい。
  21. 口唇が腫れている。
  22. 頬や顎が腫れている。
  23. 口周囲が汚れている。
  24. 頬や顎から排膿が認められる。
  25. 食欲低下が認められる。
当院では歯科処置、口腔内外科を行います。

■口腔内検査

 

■歯垢、歯石除去処置(スケーリング+ポリッシング)

スケーリングは歯面の歯垢、歯石を除去することです。スケーリングを行う事で口臭の改善、重度歯周病の進行を抑えます。また、スケーリング後の歯面は粗となり、そのまま放置すると直ちに歯垢、歯石が付着してしまいます。当院ではスケーリング後2種類の研磨剤を用い微細な歯面の傷を除去して可能な限り滑沢な歯面にするポリッシング(歯面研磨)も行っております。

 

■抜歯

乳歯抜歯

犬の乳歯遺残は小型犬でよく観察されます。放置すると後続永久歯の萌出方向に異常を起こし、咬み合せが悪くなる原因となります。特に乳犬歯の晩期残存についてはこれを放置した場合その約75%に永久犬歯の萌出方向に異常をきたし歯の咬み合せが悪くなることが知られています。

重度の歯周病を認めた抜歯

重篤な歯周疾患の続発症として鼻出血や慢性的なくしゃみ、眼窩下部からの排膿や腫脹、歯槽骨吸収による骨折を引き起こすことがあります。

破折による抜歯

飼い主が歯垢・歯石の付着予防の為与えるひづめや骨、固いおもちゃを咬むことで起こることがあります。特に犬の上顎第4前臼歯の平板破折が多く認められます。

 

猫の歯肉口内炎による抜歯

よだれ、食事困難、開港時の突然の奇声、口を気にする動作、触診で開口を嫌がるなどの症状がみられ重度の場合は食欲不振の為体重減少が起こります。原因は口腔内細菌やウイルスの関与、免疫反応の異常などが挙げられています。特に猫白血病やエイズウイルス感染時に症状が重篤になることがあります。その為内科療法に反応しない場合救済処置として抜歯を行う事があります。ただし臨床症状の改善有効率は64%くらいです。


■口腔内腫瘍

口腔内腫瘍は、犬や猫における腫瘍の中で4番目に多いです。犬において口腔内腫瘍は全腫瘍の6%を占め、猫では3%です。一般的に口臭や食事時の口腔内からの出血で発見されます。また、あくび時や吠えたときに発見される事や食欲不振、嚥下障害、口から食事をこぼす、開口時の痛み、咀嚼筋の委縮などで発見されることがあります。

■下顎骨骨折

重篤な歯周病により歯槽骨吸収が起こり骨折を起こしたり、高所からの落下など物理的高エネルギーにより骨折を起こすことがあります。