フォースプレート検査

ワンちゃんが散歩のときや室内で肢を痛そうにしていても人の観察による歩行検査は主観的な評価であり、観察者によって評価が異なることが最大の欠点です。また、観察者の技量により跛行の検出率が異なるのも問題点の一つです。その為跛行をより詳細に評価するのに客観的な歩行の評価方法(数値化できる)診断方法が有用です。当院では一次診療施設としては全国でも導入例の少ない圧反力板歩行解析装置(Force plate gate analysis)を使用して積極的に跛行検査を行っています。

フォースプレート検査を行うことによって術後の患肢の負重改善率を数値をもとに客観的にお話しすることが出来ます。

また、どこの肢か調子が悪そうだと言った時もフォースプレート検査を行う事で患肢を診断することが出来ます

フォースプレート検査

動物にフォースプレート(圧反力板)と言う圧力センサーの上を歩かせて、各肢への負重能力を評価する検査方法です。

方法

動物を誘導しフォースプレートの上を一定の速度で歩行させます。

正常所見

犬が起立しているときには前肢に体重の約30%ずつの負重が、後肢には体重の約20%ずつの負重がかかっています。

常歩(毎秒0.7~1.0mの速さ)では前肢に体重の約60%、後肢には体重の約40%の負荷がかかります。

速歩(毎秒1.7~2.0mの速さ)では前肢に体重の約100~120%、後肢には体重の約65~70%の負荷がかかります。

 

正常時の体重負荷率

前肢

後肢

起立時

30%

20%

常歩(0.7~1.0m/s)

60%

40%

速歩(1.7~2.0m/s)

100~120%

65~70%

「ファイル:佐藤エル→3116」

異常所見

肢への体重負重が減少しているときには、その肢に異常が存在していることが多い

上記の表は2016年9月23日に左前十字靭帯断裂により手術をおこなったワンちゃんの定期検査の結果です。術後3ヵ月で後肢の負重率が左右対称になり改善しているのが数値で確認できます。

この様な検査結果をお渡しできます。

 

おうちで出来る簡単跛行スコア

スコア

状態

ポイント

0

正常

観察可能な跛行が認められない

1

軽度の跛行

跛行が時々認められるが、歩様の変化はごくわずかである。肢への体重負重は常に行うことが出来る

2

体重負重が可能な跛行

常に跛行が認められるが、跛行は軽度である。

肢への体重負重は常に行うことが出来る

3

体重負重は可能であるが重度の跛行

常に跛行が認められ、歩行の異常が明白である。

肢への体重負重は常に行うことが出来る

4

間欠的な体重非負重性の跛行

肢を挙上し体重負重が出来ない時もある。

肢を付くときには爪先程度である。

5

連続的な体重非負重性の跛行

歩行時には全く体重負重が出来ず、常に足を挙上している。